看護師が定期訪問で高齢者の自宅を回ると孤独死している場面に遭遇する。多くの看護師が「一度や二度の話ではない。ステーションでは、同僚と『この前は、あの町内で』と口々に亡くなった利用者の話題となる」と口を揃え、みな、ため息をついている。訪問看護の利用者には、特別養護老人ホームなどの入所待ちの高齢者が多く、待機している間に亡くなる人もたくさんいるという。厚生労働省によると09年12月時点で特別養護老人ホームの待機者数(入所申込者数)は、42万1000人。待機場所は自宅と自宅でないところ(医療・福祉機関など)とで半々となっている。家族と同居していたとしても、娘や息子夫婦が共働きで面倒を見切れないケースも少なくない。寝たきりになって全身に獅盾(床ずれ)ができて初めて、訪問看護の依頼が来ることもある。その段階になると、体力が著しく低下し、獅盾から感染症を起こし、どうしようもないこともある。一人暮らしではさらに深刻だ。が、訪問看護の自己負担分1割の利用料が負担になって、思うように呼べない現実もある。
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